熱しやすく冷めやすい私^^;
ついこの間までハマっていた「歌川国芳」熱がやや冷め、今度は「小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)」にハマっています♡
「松江といえば小泉八雲」というぐらい、小泉八雲記念館は松江の観光名所として有名なのですが、実は私、ホラーやお化け屋敷が超苦手…
でも、先日行った読み聞かせ講習会で「語り」や「再話」について勉強したので興味がわいてきました。
なのでこのたび2016年夏にリニューアルした「小泉八雲記念館」へ行ってきました。
小泉八雲記念館は昭和9年に開館され、今までは木造平屋建ての和風建築でしたが、2016年夏にリニューアル!
以前はこんな感じでした。
小泉八雲記念館 – 地域情報動画サイト 街ログ
今回のリニューアルでは、外観にあまり大きな変化はありませんが、中に入るとすっかりおしゃれに大変身!
というわけで、新しくなった小泉八雲記念館をご紹介します!
新・小泉八雲記念館は見ごたえたっぷり!
松江城の北側にならぶ武家屋敷中の一つ小泉八雲旧居。そしてその西隣にあるのが小泉八雲記念館です。
入場料:大人400円・小中学生200円
会館時間:
4月~9月 8:30~18:30
10月~3月 8:30~17:00
年中無休(臨時休暇あり)
記念館の入り口を入るとまず最初に左手に入場券窓口、右手に八雲の生涯を約6分にまとめたものが見られる映像コーナーがあります。
また小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と妻セツのファミリーツリー・家系図も展示されています。
エントランスから順路にそって進むと、「第1展示室」があります。
第1展示室には「ラフカディオ・ハーン」が生れてから、日本にやってくるまで、そしてセツと結婚し「小泉八雲」として帰化してからの生涯を詳しく知ることができます。
ハーンは幼い頃両親と離れ、アイルランドの大叔母に育てられ幸せとはいえませんでした。
最愛の母を捨てた父、厳格なカトリックへの反抗、幽霊やゴシックに対する恐怖、大叔母の破産などハーンにとってはつらい思い出ばかりの祖国アイルランド。大西洋を渡りたどり着いたアメリカで捨てた「パトリック」というファーストネーム。
アイルランドでの体験と記憶は、彼の心の奥底で一生つきまとうことになりましたが、来日後のハーンが、日本の民間伝承を違和感なく受け入れ、その本質を直観的に理解したのは、少年時代を過ごしたアイルランドの文化環境に育まれた想像力が大きな役割を果たしたと考えられます。
その後、アメリカに移住し新聞記者となってからは事件記事などで文筆が認められ、万博などで日本文化に興味を持つこととなります。
ハーンは新聞記者として来日しますが、すぐに契約を破棄することとなり、その後アメリカで知り合った当時の文部科学省普通学務局長 服部一三の紹介で島根県尋常中学校(現松江北高校)と島根尋常師範学校(現島根大学)の英語教諭になるために松江の地を訪れます。
第1展示室の奥、左手には第2展示室があります。
ここでは、八雲が再話した6つの物語を松江出身の俳優「佐野史郎」さんと、同じく松江出身のギタリスト「山本恭司」さんの語りと音楽で聞くことができます。
ボックスになっているのでついつい引き込まれてしまいます。
また、八雲の愛用品の展示もあり良い物を大切に愛でる精神を知る事ができます。
八雲は細いペンとインクを愛用していたようで、消えそうに細い筆跡にじっと目をこらしてしまいました。
第2展示室の反対側は企画展スペースとなっています。
今回私が行ったときは「怪談」に関する資料が展示されていました。世界中で翻訳された書籍や資料を見ることができました。
階段で2階にあがると、小泉八雲、ラフカディオ・ハーンに関する書籍をじっくり読めるスペースがあります。
階段を上る途中には、八雲の家族の微笑まし写真が展示されています。
「八雲」の名前の由来
1896年にセツさんと結婚したことで日本人として帰化します。
セツの姓である小泉と古事記にて「はじまりのうた」とされている
八雲立つ 出雲八重垣
妻籠みに 八重垣作る
その八重垣を
から名前をとり「八雲」となりました。
八雲は出雲に続く枕詞。さらに音読みすると「ハウン」となることから「ハーン」に近かったのも理由の一つと言われています。
実はラフカディオ・ハーンのファーストネームは「パトリック」なのだそう。
でも、ハーンはキリスト教に懐疑心をもっていたようで「パトリック」は使われることはなかったようです。
辛い幼少時代を送ったハーンですが、故郷への想いもあったようで、弟へ宛てた手紙の中では懐かしさをしたためています。
故郷であるアイルランドでも2015年6月に小泉八雲庭園がオープンしています。
Lafcadio Hearn Gardens, Tramore, Waterford, Ireland 2016
ハーンが松江にいたのは、1年3か月。
その間に松江に伝わるさまざまな「語り」をハツから聞き「再話」したんですね。
また、八雲はあえて「語り」で聞かせてくれるようハツにせがんだようです。
ハーンは耳から聞いた物語を一旦飲み込んで、自分の言葉で文字にしたのでしょうね。
ハーンの再話を書籍にしたものの初版が展示品の中にたくさんありました。
どれもタイトルロゴや表紙のデザインがおしゃれで素敵な装丁のものばかりでした。
一度といわず何度でも訪れたい小泉八雲記念館。
次は子供たちと一緒に訪れようと思います。