お正月には、毎年たくさんの人が訪れる「出雲大社」ですが、旧正月にも「福神祭」という盛大なお祭りが行われたくさんの人で賑わいます。
旧正月の元旦午前1時から執り行われる「福神祭」。大黒様と共に新年を迎えることで、様々な御利益があるとされています。
「福神祭」は見どころ、楽しみどころがいっぱいのお祭りです。
2018年はいつ開催されるのか、見どころと合わせてご紹介します。
出雲大社の福神祭、2018年の開催日はいつ?
福神祭りは旧暦のお正月に行われます。
現在の暦は太陽暦によって決められたものですが、昔は太陰暦(月の満ち欠け)によって暦を決めていたため、お正月は、年によって日付が変わります。
太陰暦(たいいんれき)とは
陰暦とも。月(太陰)の満ち欠けを基準にして決めた暦。太陽の動きを考慮に入れた太陰太陽暦と,全く考慮しない純太陰暦がある。後者は朔望月(さくぼうげつ)を単位とし,29日,30日の月を交互において一年を354日とし,30年に11回の割合で30日の月を2度続ける(一年は355日)。
2018年は2月16日が旧正月にあたり、「福神祭」は大晦日にあたる2月15日の夜から16日にかけて執り行われます。
「福神際」ってどんなお祭り?
出雲大社の福神祭は福の神である「大黒様」と共に神楽殿にお籠りし、新年を迎える行事です。
昔は大晦日の夜は外出せずに、家や神社で寝ずに年神様をお迎えしていました。「福神祭」はその風習を残したお祭りなのです。
例年(旧正月の)大晦日の夕方頃から、出雲大社神楽殿に人が集まり始め、福縁の祈祷が執り行われます。そして旧正月を迎えた午前1時には多くの参拝者で溢れ、「福神祭」のお祭りが始まります。
福神祭のスケジュールはこちらのようになっています。
<2月16日>
午前1時~
出雲大社教管長(出雲大社権宮司)など神職の参進
お祓い、謝恩詞、祝詞の奏上、管長によるご講和と続き、ご高話が終わるか終らないかに、神楽殿内のしめ縄の紙垂の取り合いが始まります。
福神祭の神事はとても有意義なものですが、しめ縄の紙垂を手にしたものはその年一年の五穀豊穣、家内安全のご利益があると言われている為、「壮絶」な取り合いとなります。(ご注意ください^^;)
午前2時頃~
「福神純金御像」などが授与される「福授け抽選」が行われます。神楽殿前で受付した際配られた番号による「抽選(福引)」です。当たった方は大神様に目をかけてもらったということで、大きなご利益があると言われています。
「福授け抽選」どんなものが当たるの?
毎年福神祭を参列している人でもなかなか当たらないとされている「福神御像」は金・銀・銅・木があり、神棚にお供えされている貴重な御像です。
でも実は毎年参列している人たちが狙っているのは副賞の方!?で軽トラいっぱいになるくらいの賞品が…テレビやデジカメなどの家電。地酒や米俵などの食品までが当たるそうです。
巫女さんがガラガラと箱を回し、中から出てきた番号を神主さんが読み上げ、当たった人が順に賞品をもらいに行くようになっているため、「福授け抽選」は午前2時頃から4時頃まで行われるそうです。
福神祭の注意点、持ち物など
旧暦の大晦日の夕方くらいから人が集まり始める「福神祭」は神楽殿で一晩お籠り(過ごす)することになりますので、ブランケットやひざ掛けなど防寒になるものが1枚あると、いいでしょう。
もちろん神楽殿内にはストーブも準備されているので一定の温度は保たれていますが、特に寒がりな方は早めについてストーブの近くを陣取ることをおすすめします。
また、神楽殿内はこの日だけ飲食が認められています。
もちろん汚したり迷惑をかけないことが前提ですが、軽食やお菓子、飲み物などがあると長い夜が過ごしやすくなります。事前にコンビニなどで何か調達しておきましょう。(お茶はセルフサービスで準備されています。)
トイレは社務所近くにあります。1人で福神祭に参列される予定の方は、場所取り用の敷物(毛布で代用)などがあると安心です。
神楽殿には大黒様がお籠りしています。皆さんアットホームな雰囲気の中で思い思いに過ごされます。お隣さんと親しくなって福神祭が始まるまでの時間を穏やかに過ごせるといいですね。
福神祭が終わるのは例年午前4時頃。一畑電鉄の始発は6時10分です。それまでは神楽殿で過ごすことができます。しばらく仮眠を取ってから出雲大社前駅まで向かうといいでしょう。
一度は行ってみたい「福神祭」。
大黒様のご利益を授かれるといいですね^^