歌川国芳の浮世絵は何人で作られた?…浮世絵ができるまで

Google検索のCMで話題になっている「歌川 国芳」さん。

過去にもなんどかメディアで取り上げられたり、展覧会も幾度も開催されている有名な浮世絵師です。

彼の浮世絵は江戸時代のものとは思えないほどロックでパンクでクール!

しかも江戸時代にスカイツリー?なんて話題性もありタイムトラベラー?なんて噂も。

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引用元:歌川国芳「東都三ツ股の図」

でも、この国芳さんの浮世絵、国芳さんが一人で作ったものじゃないんです。

浮世絵は多くの人の手が加わり完成したもの。

私も国芳さんの浮世絵を見ていて、どれだけの人の手が加わってこの作品ができたのか知りたくなりました。

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浮世絵はどうやってできるの?


そもそも、浮世絵は版画なので、1枚の版木から何枚も摺れば同じ作品がいくつも出来上がります。

歌川国芳のような「(浮世)絵師」はその版木のデザインとなる下絵を描いている人です。

また、絵師は「版元(出版社)」からの依頼を受けて絵を書くこともあるので、浮世絵の始まりは「版元」から始まると考えられるでしょう。

次に絵師の下書きを元に、版木を掘る「彫り師」がいます。浮世絵にはいくつかの色がついていますが、版木は色ごとに彫られるため、彫り師も何人かで分担して作業します。

版木が完成すると最後は「摺り師」の出番です。色ごとに作られた版木を1ミリたりともずれることなく、色を重ねていく技は「神業」といえると思います。

また、浮世絵の端の方に、「極印(きわめいん)」または「改印(あらためいん)」と呼ばれる、検閲を通過した印が押印されています。これは版元から依頼された絵を絵師が作成した時点で押印されるものです。その押印まで彫り師が彫っていたのですね。

① 版元(出版社)

② (浮世)絵師

~検閲~

③ 彫り師(数名)

④ 摺り師


こちらのサイトでは浮世絵の製作の工程を詳しく見ることができます。

浮世絵には色はつけずにバレンでこすっただけの「エンボス模様」も多く見られます。

また、絵師からの指示が版木にメッセージとして書き込まれていたようですので「版木」を見ることでいろいろなことがわかるようです。

葛飾北斎や喜多川歌麿の版木の多くが「フランス国立図書館」に貯蔵されています。

また国芳の版木の多くははアメリカ「ボストン美術館」に貯蔵されています。

ただし、版木は摺り終わると削られてまた次の浮世絵の版木として使われてことから、実在しているのは貴重なもののようです。

国内では国立歴史民俗博物館が所有しているものが数百点ありますが、貴重なものだけに常設展示はされていないようです。(残念)

いつか実物を見られるといいなぁ♡

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