子供は「おばけ」や「地獄」の本が大好き!
どれを読んでほしい?って聞いた中に「おばけ」「じごく」などの本があると決まって「これ!」と指差します。
なかでも私が良く読むのが「じごくけんぶつ」
今日は私の子供たちも大好きなこの本について紹介します。
じごくけんぶつ
出てくるのは「やまぶし」「かるわざし」「はいしゃ」の仲良し3人組。
この仲良し3人組が山の中で「石の道案内」を見つけ、「右じごく」「左ごくらく」をみて迷わず「右じごく」を選ぶところから物語は始まります。
「やまぶし?かるわざし?」と子供たちは聞きなれない言葉に頭をひねるので最初に簡単に説明してあげるといいですね。
やまぶし…山々を巡り歩いて修行を積む人。悪魔祓いや病気平癒の祈祷などを行っていたと言われています。
かるわざし…綱渡り、はしご乗りなどの曲芸をする人。曲芸の一つに「剣の刃渡り」がある。
「じごく」とタイトルにある通り、子供なら少しは「怖い」と感じる部分も含まれています。
例えば、鬼が3人を最初に案内する「さいのかわら」。
「つぎにあんのが さいのかわらだ。ふたつみっつの子どもがしんで、じごくさくっと、ここで石つみをやらされる。ようやくつんだとおもったとこへ おにがきて、つっついてくずす。つめばくずす、つめがくずすで、子どもはなくだよ。…」
など、じごくの光景が目に浮かぶような内容もあります。
ただ、出てくる鬼たちはどこか頼りなく可愛い印象。「えんま大王」にいちいち聞きながら「煮立った釜」や「へそのごまのおかゆ」「剣の山」などへ連れて行くのですが…
3人はけろっとそれらをこなして行くのが、この物語の面白いところです。
そして物語がすすんで最後に一言。
「じごくだって たいしたことはねぇ。いきとるうちのほうが、よっぽど じごくだ」
この一言には大人も「う~~ん」とうならされます^^
子どもが喜ぶ「じごく」に関する物語
もったいないばあさんの てんごくと じごくの はなし (講談社の創作絵本)
じごくのそうべえは「そうべえ」シリーズとして何冊か出版されていて面白いですよ。
さいごに
先日の読み聞かせの講習会で子供たちには「昔話のように長く語り(読み)継がれている物語がおすすめ」と聞いたので、最近昔話にチャレンジしています。
方言や言い回しなど読みにくい部分も多いのですが読んでくうちに体に染みていくといいなぁと思います。