以前、通っていたお菓子教室の先生のお宅のお庭には、私の背丈ほどの桜の木がありました。
白い可愛い花を咲かせていた桜の木でしたが、実はその木は花を愛でるためというより桜餅に使う葉っぱのための桜の木。
まさしく花より桜餅(団子)!?でした^^
桜の花が終わった5月以降、若葉が成長した頃に摘み取り、塩漬けにして、翌年には桜餅に使っていた桜の葉。
後から思えば、ソメイヨシノとは少し違う山桜のような桜の木だった気がして…調べてみました。
桜餅の葉は大島桜の葉
桜餅に使われる桜の葉のほとんどは「大島桜」という種類の桜です。
大島桜の葉はソメイヨシノに比べて大きくさらに香りの元となる「クマリン」という成分が多く含まれています。
このクマリンには芳香成分の他、抗菌作用や興奮状態を緩和させる鎮静作用もあります。
さらに血圧を下げる作用やアルツハイマー・がん抑制などの作用もあると言われています。
桜餅が関東で最初に作られたのは江戸時代(享保時代)。関西ではなんと戦国時代に桜餅の起源となるものがあったとか。
その頃はまだソメイヨシノの品種は日本にはなく、必然的に関東地方に多く生息していた大島桜の葉を利用したと考えられます。
現在は西伊豆の松崎町で桜餅の葉のほとんどが製造されているそうです。
桜餅の葉っぱの作り方
<準備するもの>
・塩 20g
・白梅酢 100cc
白梅酢とは
梅干を作る際、梅を塩漬けにして上がる酢のことです。
5月頃の一定の大きさになった若葉を使います。
桜の木は大島桜が好ましいですが、八重桜の葉でも代用できます。
塩漬けにすることで香りの成分「クマリン」が多くなります。
<作り方>
② 一度水を切り、その後熱湯を注ぎ1分ほど置く(色止め)
③ キッチンぺーパーで水分をしっかりふき取る
④ 葉を縦に二つ折りにし漬物容器(密閉容器)に入れる
⑤ 葉の上から塩をまんべんなく振る
⑥ 白梅酢を葉の周りから注ぎいれる
⑦ 重しや押し蓋をして3週間程度つける(3種間~1年程度)
⑧ 色が変わり塩漬けされた葉は小分けにしてラップに包むか密閉容器に入れ冷蔵庫で保管する
塩漬けしたものは1年以上冷蔵庫で保管できます。
桜餅に使う時は水で塩抜きしてから使います。
通販で買える桜餅の葉
意外とお手頃価格で購入できる桜餅の葉。
もちろん塩抜きしてから使います。
◆◇ 桜葉 ◇◆塩漬け 50枚【和菓子材料】桜の塩漬け 桜の葉
他にも桜餅が作れる手作りセットも購入できます。
いっそ大島桜を苗から購入してみませんか?
花木 庭木の苗/[一重白花・4月上旬開花・桜餅の葉のサクラ]桜:大島桜(オオシマザクラ)接木苗4〜5号ポット
毎年若葉を摘み取り塩漬けにして、春に手作りの桜餅が作れたらなんとも贅沢ですよね。