子供の頃、夏休みの宿題で一番苦手だったものは何ですか?
工作?自由研究?
私は何より「読書感想文」が苦手でした^^;
本を読むこと自体、あまり得意ではなく、さらにその本の感想を作文にするって…
何を書けばいいの?
あとがきを丸写ししてたというお恥ずかしい話。
でも最近は、小学校に読み聞かせボランティアに行っていることもあり、読み終わった後の「子供たちの感想」にとっても興味があります。
大人が思いつかないような意外な感想が出てくると嬉しくなります。
そんな私がお教えする「読んだ人を感動させる読書感想文」の書き方です。
読書感想文の書き方 ステップ1
本の選び方
読書感想文を書く前に、まず本を読まなくてはなりません。
そして、どんな本を読むか、どんな本を選ぶかは重要なポイントです。
① 課題図書の中からお子さんが興味を持った本を選ぶ
毎年夏休み前になると学年に合った「課題図書」が発表されます。
本屋さんの児童書コーナーに行けば目につくところに並んでいますので、その中から本を選ぶのが近道です。
ただし、お子さんが興味を持って最後まで読み終わる本でなくてはなりません。
ぜひお子さんと一緒に選んでください。
本好きなお子さんでしたら、何冊か読んでみてから、どの本の感想文を書くか決めるのもいいでしょう。
最寄りの図書館にも課題図書が入庫しているはずですので、数冊借りて決めてもいいですね。
ただし課題図書は夏休み中人気の本です。貸し出し中&延滞にご注意を。
今年の課題図書はこちらのサイトで確認できます。
② 家族・友情・動物をテーマにした本を選ぶ
課題図書以外の本でも、読書感想文にふさわしい本はもちろんあります。
読書感想文を書きやすい本というのは、お子さんの普段の生活に物語やテーマが近いものです。
そこで、家族や友情をテーマにした本、また、動物を飼っている家なら動物をテーマにした本などもおすすめです。
③ お子さんが好きな本から選ぶ
おうちにある本や、図書館などで借りて、何度も読んだことがある本もおすすめです。
最初に読んだときは…、今は…、というように感想の移り変わりを比べながら感想文にすることもできます。
読書感想文の書き方 ステップ2
「読み終わった直後に、お子さんに感想を聞く」これは「書き出し」にもなる重要なポイントです。
小学校低学年の読書感想文は本文800字、原稿用紙2枚分です。
その2枚にいかに感想を入れられるか。
つまり、余計な説明は不要!
読書感想文は、書き出しからいきなり感想を書き始めます。
考えてみてください。
あなたが小学生の感想文を読んだとして、どんな感想文に感動しますか?
子供の率直な感想。
できれば大人が思いつかないような「子供らしい」「突拍子もない」「意外な」感想に感動・関心しませんか?
そこで、書き出しはお子さんの率直な感想を文章にします。
読み終わった直後に「どうだった?面白かった?」「どこが面白かった?」と聞いてください。
読書感想文の書き方 ステップ3
読書感想文を書く前にすること。
① 感想を箇条書きにする。
お子さんが本を読み終わったら、最初に思った感想などを箇条書きでメモします。
お子さんが自分で書いてもいいですし、質問したその答えを保護者が紙に書きだしてもOKです。
とにかく書けるだけ、挙げられるだけ書き出します。
これが感想文の元になります。
② 箇条書きにした感想を分類する。
たくさん書き出すと、似たような感想も出てきます。そこで、似たような感想はグループ分けをし、感想を整理します。
③ 本の中で一番印象に残っている場面、好きな場面はどこか?
感想文の主となる部分です。
お子さんの率直な感想はその部分からきていることが多いので、書き出しとなる率直な感想を膨らませる重要なポイントです。
④ 感想、印象に残っている場面を元に構成を考えます。
書き出しは「率直な感想」。
どうしてそう思ったか、主人公の言葉や行動を挙げながら、それについての感想を書いていきます。
物語をお子さんの生活に当てはめたり、主人公とお子さん自身を重ね合わせて感想を書き進めていくと自然と文章がつながります。
また、1枚目から2枚目(300字~400字)にかかる辺りで一番印象に残った場面につなげます。
感想文のクライマックスですね。そしてその後まとめに入ります。
「まとめ」は本には書かれていないことをお子さんなりの想像で文章にします。
主人公の気持ち、自分だったらどうか…というようなことです。
⑤ 構成が決まったら、実際の文章をお子さん自身に書かせます。
ここは大人が手を入れてはいけない絶対的な注意ポイント!
構成に沿った流れなどのアドバイスはOKですが、実際の文章はお子さんの言葉で書かせてください。
お子さんの隣で「次はこれについて書こうね」というような声掛けをしてお子さんに書かせましょう。
接続詞や言葉遣いなどは最後に書き直しするので、今は無視してOKです。
読書感想文の書き方 ステップ4
校正して清書します。
お子さんの集中力が続くようなら、一通り書き上げた後そのまま清書してもOKですが、たいていのお子さんは、時間・日にちをあけてから清書するようになると思います。
保護者が別の紙にできるだけお子さんの文章はそのままに、接続詞や、加えるといい一言などを書き足して校正すると、お子さんは清書するだけでいいのでスムーズに仕上げることができます。
ちなみにこれは低学年のお子さん向けです。
中学年・高学年のお子さんは校正も自分でさせてくださいね。
こちらの記事では中学年・高学年の感想文の書き方を紹介しています。
また、完成した感想文はぜひ「コンクール」にも応募してみましょう。
こちらの記事ではコンクール向け感想文の書き方について紹介しています。
さいごに
お子さんの感想が、保護者が求めるような感想でなくても「それでよし!」としましょう。
保護者はつい、学校へ宿題として提出をすることを念頭に置いてしまいますが、大切なのは本を読むこと、そしてそれについて自分なりの感想を持つことです。
それがお子さんの情緒をはぐくみ想像力を鍛えます。
本を読んで感想文を書くのは夏休みなどの宿題くらいかもれませんが、普段からも本を読んだ時、その感想を家族で話し合えると理想的ですね!!