「読書感想文」はその名のとおり「本を読んだ感想の作文」です。
夏休みの宿題や読書感想文のコンクールなどと身構えてしまうと、いっこうに筆が進まない…ということになりがちですが、まずは思ったことをそのまま作文にすることが大切です。
とにかく書きたいことを書けるだけ鉛筆の赴くままに書いて、あとはそれらの文章を入れ替えたりして構成すれば、りっぱな感想文になります。
こちらの記事では「感想文」初心者ともいえる小学校低学年向けの感想文の書き方を紹介しています。
⇒読んだ人が感動する読書感想文(小学校低学年)の書き方
感想文の基礎を説明していますので、参考にしてみてください。
中・高学年向けの感想文はこれらの基礎にさらなるポイントを追加します。
読書感想文の書き方 ステップ1
書き出しは感想文の主となる感想から
書き出しはどの学年にも共通の重要なポイント。
読む人の心をつかむ、まさに「つかみ」となる部分です。
たいていの場合、感想文を読む人(先生やコンクールの審査員など)はその本のストーリーをあらかじめ知っています。
なのでなんの説明もなく、いきなり自分の感想を書いてもOKなのです。
そして、それが突拍子もないようなオリジナリティのあるものの方が「つかみ」として効果を発揮します。
読書感想文の書き方 ステップ2
構成を考える
書き出しは先ほど書いたとおりですので、その後に続く感想文の構成を考えます。
中・高学年の感想文は原稿用紙3枚分、1200文字です。
短いようで長い…感想文の構成は「起承転結」で考えます。
起と承で主人公の分析は済んでいますので、その主人公に自分を置き換えます。
読書感想文の書き方 ステップ3
本を選ぶ
小学校中・高学年はステップ1、2を踏まえたうえで本を選ぶといいでしょう。
書き出しにできるような強い感想がもてる本。そして、主人公を自分に置き換えられるストーリーの本がおすすめです。
また、「おもしろい」「悲しい」といった単純な感想より、「楽しいけどそれでいいの?」や「悲しいけど頑張る」などもう少し複雑な感情が描かれている本がおすすめです。
でも、いざ本を選ぶとなると迷ってしまいますよね。
こちらのサイトでは小学生向けのおすすめの本を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
読書感想文の書き方 ステップ4
下書きは最低2回
構成を意識した上で、お子さんには自由に感想文を書かせます。
ただし、あまり作文が得意でないお子さんの場合原稿用紙3枚の壁は意外と高いです^^;
というわけで、下書きを2回書かせて、それらを合体させて1つの感想文にするのがおすすめです。
2回とも同じような感想文になることもありますが、それでもボリュームアップにはつながります。
その後、部分ごとに掘り下げていくなどすると、さらなるボリュームアップになります。
ぜひ実践してみてください。
読書感想文の書き方 ステップ5
出来上がったら音読する
ひと通り感想文が出来上がったら、一度音読するといいでしょう。
音読することで、おかしな文章や接続詞不足などを発見することができます。
音読しながら、赤ペンで追加した方がいい接続詞や修正した方がいい文章などを修正しながら読み進めます。
音読しやすい作文は「内容も文章もしっかとした作文」と言えます。
何度か音読して書き直すことでよりよい感想文に仕上がります。
頑張って書いた感想文、この機会にコンクールに出してみませんか?
こちらの記事では全国の様々なコンクールを紹介しています。
原稿用紙の書き方なども参考にしてください。
さいごに
私は小さいころ全くの本嫌いでした。
本嫌いのきっかけは「星の王子様」と「村上春樹」。
どちらも、未来に残したいベストセラー&偉大な作家です。
でも、いい本は読む時期を選ばなくてはならない!?
読んでみて「???」という本はあまり深追いせず、後々自分がもっと成長してから読めるように「読みしろ」を残しておくのも重要です。
今頃そんなことに気が付いた私ですが、小学校の読み聞かせでは高学年にあえて「今はわからないだろうな~~」という本を読むことがあります。
その1冊が「星 新一」さんのショートショート「おーいでてこい」です。
おーいでてこーい ショートショート傑作選 (講談社青い鳥文庫)
おなじみ和田誠さんイラストのショートショートはこちらの「ねらわれた星」に「おーいでてこい」が収録されています。
たいていの子供は物語の表面的な部分の感想しか持ちません。
でも、いつか成長して再びこの本を読むことがあった時に、新たな発見をするのも本の楽しみなのでその日のためにあえて読み聞かせの本としています。
中には「気づき」のある子が数名います。「この子はきっと大物になるな~」と心の中で呟きながら成長を楽しみにしています。
村上春樹さんにまつわる逸話は「やっこのひとりごと」でいつか吐露します^^;